性能の比べ方
ここでは、北海道での家づくりを考えている人に向けて、暖かい住まいに仕上げるポイント「住宅性能」について取り上げていきます。住宅性能評価書や快適性を高める4要素を解説しているので、ぜひ北海道の住宅建築で役立ててください。
住宅性能表示をベースに性能を比較できる
住宅性能表示制度により、第三者機関によって客観的な住宅性能を評価し、表示するための基準と手続きが決められています。住宅性能評価書を取得する場合、構造の安定性(耐震等級)・劣化の軽減(耐久性)・維持管理や更新への配慮・温熱環境(省エネ性)の4項目は必須です。
それ以外に6項目あり、災害時の安心・空気環境・光と視環境・音環境・高齢者への配慮(バリアフリー性)・防犯は任意で受けられる項目となっています。
気密・断熱・暖房・換気の4点を住宅性能評価書で比較
快適住宅を建てるうえで欠かせない四要素と言われる“気密・断熱・暖房・換気”の4点は、住宅性能評価書をベースに比較できます。住宅ローンや地震保険料が優遇されるので取得するハウスメーカーは増えています。
ただし、住宅性能評価書を取得するには費用がかかるため、コスト面を重視する住まいでは取得されていないケースもあるので注意が必要です。
家づくりで欠かせない四要素「気密・断熱・暖房・換気」とは?
家づくりで欠かせない四要素と言われている気密・断熱・暖房・換気の四項目ですが、性能表示が行われているケースもあるため、以下の内容が提示されているかどうかを確認してみてください。
気密性能を表すC値
C値は気密性能を表す数値で、家の面積に対するすき間を表しています。実際の建物で気密測定を行うため、設計上の気密性能が保たれているかどうかを確認できる数値です。明確な基準は設けられていないものの、一般的な高気密高断熱のレベルはC値0.2~0.5程度と言われています。
断熱性能を表すUA値
UA値は外皮平均熱貫流率を表しており、熱が外に逃げやすいかどうかを確かめる際に役立つ数値です。2022年に新設された断熱等級5では北海道の地域区分1~2はUA値0.40、等級6ではUA値0.28、等級7ではUA値0.2と定められています。
ZEH基準である断熱等級5を目指すなら、UA値0.4以下の住宅づくりが必要です。
暖房
北海道住宅では、FF式ストーブ(石油・都市ガス・プロパンガス)や、セントラルヒーティング(一カ所で温めて分配する温水式・温風式)、エアコンのいずれかの暖房設備が採用されています。
近年ではセントラルヒーティングを採用する住宅が増えているので、予算を考えたうえで暮らしに合った暖房設備を取り入れる必要があります。
換気
北海道の住宅では、パッシブ換気や熱交換換気システムなどを導入する住まいが増えています。パッシブ換気は、地熱で外気を加温してから、家全体を循環させ排気させる方法です。熱交換換気システムは、空気の排出時に熱交換素子で熱を回収するため、余分なロスがなく熱を逃がしにくい方法となっています。
北海道の家づくりでは暖かい住まいにするためにも、性能を比べてみることが大切です。気密・断熱・暖房・換気の4要素を確認するには、等身大の住まいが確認できるモデルハウス見学がおすすめです。
モデルハウスによってはC値・UA値が確認できたり、採用している暖房設備や換気システムを体感したりできるでしょう。